不用品回収で20万円請求が適正なケースはどんな場合?

不用品回収で20万円の請求を受けると、「高すぎるのでは?」と不安に感じる方も多いでしょう。

しかし、実は作業内容や不用品の量によっては20万円が適正価格となるケースも存在します。

一方で、悪質な業者によるぼったくりの可能性もあるため、適正価格の判断基準を知っておくことが重要です。

不用品回収・買取を行う神戸カイトリサイクルが、不用品回収で20万円請求が適正となる具体的なケースと、高額請求を避けるためのポイントを詳しく解説いたします。

不用品回収の基本的な料金相場【2025年最新】

まず、不用品回収の一般的な料金相場を把握しておきましょう。料金は主にトラックのサイズと不用品の量によって決定されます。

トラックサイズ 積載量の目安 料金相場 適した間取り
軽トラック 約2.5〜3㎥ 8,000円〜15,000円 1K〜1R
1tトラック 約3〜4.5㎥ 30,000円〜50,000円 1K〜1DK
2tトラック 約5〜7㎥ 35,000円〜80,000円 2DK〜3DK
4tトラック 約10〜25㎥ 80,000円〜150,000円 一軒家・大規模片付け

上記の相場から見ると、20万円という金額は4tトラック以上、あるいは特殊な作業を伴う場合の料金帯に該当します。

不用品回収で20万円請求が適正となる5つのケース

20万円の請求が適正価格となるのは、以下のような状況です。

1. 3LDK以上の一軒家丸ごとの片付け

一軒家全体の不用品を回収する場合、15万円〜60万円程度が相場となります。特に3LDK以上の広い物件で、家具・家電が多数ある場合には20万円前後の請求は妥当です。作業人数が3〜7名必要となり、作業時間も4〜8時間かかることが一般的です。

ポイント

一軒家の場合、部屋数が多く不用品の量も膨大になるため、2tトラック2台分、または4tトラック1台分以上の作業量となることが多く、20万円程度は適正価格の範囲内です。

2. ゴミ屋敷の清掃・片付け作業

ゴミ屋敷の片付けは通常の不用品回収と異なり、仕分け・分別・清掃作業が追加で必要となります。間取り別の相場は以下の通りです。

  • 1K〜1DK:3万円〜12万円
  • 2K〜2DK:7万円〜25万円
  • 2LDK以上:15万円〜50万円
  • 一軒家全体:50万円以上

2LDK以上のゴミ屋敷で、天井付近まで不用品が積まれている状態であれば、20万円〜30万円の請求は適正範囲となります。

3. 遺品整理サービスを含む場合

遺品整理は単なる不用品回収とは異なり、貴重品の捜索や仕分け、供養などの特別な配慮が必要です。2025年の遺品整理の料金相場は以下の通りです。

間取り 料金相場 作業人数
1R・1K 30,000円〜80,000円 1〜2名
1DK・2K 50,000円〜120,000円 2〜3名
1LDK・2DK 70,000円〜200,000円 2〜5名
2LDK・3DK 120,000円〜300,000円 3〜6名
3LDK以上 150,000円〜500,000円 3〜7名

1LDK〜2DKの遺品整理であれば、20万円程度の請求は相場の範囲内です。

4. 特殊清掃やハウスクリーニングを併用する場合

不用品回収に加えて、以下のようなオプションサービスを依頼した場合、料金が大幅に上乗せされます。

  • ハウスクリーニング:30,000円〜100,000円
  • 特殊清掃(孤独死・事故物件など):50,000円〜300,000円
  • エアコン取り外し:5,000円〜10,000円/台
  • 家具の解体作業:3,000円〜15,000円/個
  • 階段作業・クレーン使用:10,000円〜50,000円

基本的な不用品回収に複数のオプションが加わることで、総額が20万円を超えるケースは珍しくありません。

5. 大型トラック複数台が必要な大規模作業

事務所や店舗の閉鎖、倉庫整理など、4tトラック複数台分の不用品がある場合には、20万円以上の請求が適正となります。4tトラック1台分でも8万円〜15万円が相場ですので、2台必要であれば20万円〜30万円は妥当な価格です。

これは危険!20万円のぼったくり請求の特徴

一方で、以下のような状況で20万円を請求されている場合は、ぼったくりの可能性があります。

悪質業者に見られる典型的な手口

  1. 電話やチラシでは「無料回収」と謳っていたのに、作業後に突然高額請求される
  2. 事前見積もりでは5万円だったのに、作業後に「追加料金」として20万円を請求される
  3. 一人暮らしのワンルームで、不用品が軽トラック1台分程度しかないのに20万円を請求される
  4. 見積書の内訳が不明瞭で、「作業費一式」などの曖昧な表記しかない
  5. トラックに積み込んだ後に「処分費用が追加でかかる」と言われる
注意

2025年現在も、不用品回収業界では悪質な高額請求トラブルが多発しています。特に「無料回収」を宣伝する業者や、事前見積もりを提示しない業者には十分注意が必要です。

20万円請求の適正性を判断する5つのチェックポイント

請求された20万円が適正かどうかを判断するには、以下のポイントを確認しましょう。

1. 詳細な見積書が発行されているか

優良業者は必ず以下の項目を明記した見積書を発行します。

  • 基本料金
  • 車両費(トラックのサイズと台数)
  • 人件費(作業員の人数と作業時間)
  • 処分費用(品目ごとの明細)
  • オプション費用(階段作業、解体作業など)
  • 消費税

「作業費一式」などの曖昧な表記しかない見積書は要注意です。

2. 相見積もりで相場と比較しているか

必ず3社以上から見積もりを取り、料金と内容を比較しましょう。相場から大幅に高い、または極端に安い業者は避けるべきです。

3. 必要な許可を保有しているか

不用品回収業者は以下のいずれかの許可が必要です。

  • 一般廃棄物収集運搬業許可
  • 古物商許可
  • 産業廃棄物収集運搬業許可(事業系ゴミの場合)

ホームページや見積書に許可番号が記載されているか確認しましょう。

4. 会社情報が明確に確認できるか

住所、電話番号、代表者名などの情報が明確に記載されており、実際に事務所が存在するか確認できることが重要です。

5. 作業前に追加料金の有無を確認しているか

見積もり段階で「この金額以外に追加料金は一切発生しませんか?」と明確に確認し、書面で残しておきましょう。

不用品回収の費用を適正価格に抑えるコツ

適正価格で不用品回収を依頼するためには、以下の工夫が効果的です。

事前の準備で費用を削減

  • 自治体の粗大ゴミ回収と併用する(小型の不用品は自治体で処分)
  • 事前に簡単な仕分けや分別を済ませておく
  • 搬出経路を確保し、作業をスムーズにする
  • 買取可能な品があれば買取サービスを利用して費用を相殺する

業者選びのポイント

  • 繁忙期(3月〜4月の引っ越しシーズン)を避ける
  • 相見積もりを取り、相場を把握する
  • 口コミや評判を確認する
  • 定額パックプランがある業者を選ぶ
  • 地域密着型の実績ある業者を選ぶ

もし高額請求されてしまったら?対処法と相談窓口

万が一、不当な高額請求を受けてしまった場合の対処法をご紹介します。

すぐに取るべき対応

  1. その場では支払わず、「家族に相談してから決める」と伝える
  2. 見積書や領収書、業者とのやり取りの記録を残す
  3. 作業内容や不用品の写真を撮影しておく
  4. すでに支払ってしまった場合は、クーリング・オフ制度の適用を検討する

相談窓口

トラブルに遭遇した際は、以下の窓口に相談しましょう。

  • 消費者ホットライン:188(いやや)
  • 国民生活センター
  • 各都道府県の消費生活センター
  • 警察(悪質な場合)
  • 弁護士(法的措置が必要な場合)
クーリング・オフについて

訪問販売で契約した場合、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフが可能です。内容証明郵便で通知書を送付しましょう。

まとめ:20万円請求は状況次第で適正価格となる

不用品回収で20万円の請求を受けた場合、必ずしもぼったくりとは限りません。以下のようなケースでは適正価格となります。

  • 3LDK以上の一軒家全体の片付け
  • 2LDK以上のゴミ屋敷清掃
  • 1LDK〜2DKの遺品整理
  • ハウスクリーニングなど複数のオプションサービスを併用
  • 4tトラック複数台が必要な大規模作業

一方で、一人暮らしのワンルームで軽トラック1台分程度の作業量にもかかわらず20万円を請求されるような場合は、明らかに不当な高額請求です。

適正価格かどうかを判断するには、詳細な見積書の確認、相見積もりでの比較、業者の許可証確認が不可欠です。不安な場合は契約前に複数の業者から見積もりを取り、料金の内訳をしっかり確認しましょう。

不用品回収は生活に欠かせないサービスですが、残念ながら悪質な業者も存在します。この記事でご紹介した判断基準と対策を参考に、適正価格で安心して利用できる業者を選んでください。