神戸エリアのハウスクリーニングや不用品回収を行う神戸カイトリサイクルの代表土井が、エアコンのカビ落とし方について詳しく解説します。
エアコンから嫌な臭いがする、くしゃみや咳が出るなどの症状があれば、エアコン内部にカビが発生している可能性が高いです。
本記事では、自分でできるカビ取り方法から業者に依頼すべきケースまで、2025年最新の情報をもとに詳しく解説いたします。
エアコンにカビが発生する原因と健康への影響
カビが発生する3つの主要な原因
エアコン内部にカビが発生する原因は、主に以下の3つの要素が揃った環境にあります。
要因 | 詳細 | 発生しやすい条件 |
---|---|---|
温度 | カビの繁殖に適した温度環境 | 20~30度 |
湿度 | 水分や結露による高湿度 | 60%以上(80%超で急激に増殖) |
栄養源 | ホコリや汚れなどの有機物 | フィルターの汚れ、内部の埃 |
特に冷房運転時は、温度差による結露が発生しやすく、エアコン内部の湿度が高くなります。この湿った環境とホコリが組み合わさることで、カビが繁殖しやすい条件が整ってしまうのです。
エアコンカビによる深刻な健康被害
エアコン内部のカビは、運転時に風と一緒に室内に放出され、以下のような健康被害を引き起こす可能性があります。
- 夏型過敏性肺炎(トリコスポロンというカビが原因)
- 気管支ぜんそく
- アレルギー性鼻炎
- アトピー性皮膚炎の悪化
- 気管支肺アスペルギルス症
毎年夏風邪が長引く、自宅にいるときだけ咳や微熱が出るといった症状がある場合、夏型過敏性肺炎の可能性があります。このような症状に心当たりがある方は、エアコンのカビを疑い、早急に対策を講じることをおすすめします。
自分でできるエアコンカビの落とし方
DIYで対応可能な範囲と限界
自分でエアコンのカビ取りを行う場合、安全に清掃できる範囲は限定的です。以下の部分であれば、適切な方法で清掃することが可能です。
清掃可能な部分 | 推奨する清掃方法 | 使用する道具・洗剤 |
---|---|---|
フィルター | 取り外して水洗い | 柔らかいブラシ、中性洗剤 |
吹き出し口 | 拭き取り清掃 | 中性洗剤、柔らかい布 |
本体外装 | 表面の拭き清掃 | マイクロファイバークロス |
ルーバー(風向板) | 手の届く範囲での拭き取り | 薄めた中性洗剤 |
安全な自己清掃の手順
自分でエアコンのカビ取りを行う際は、以下の手順に従って安全に作業を進めてください。
- 電源プラグを必ず抜き、ブレーカーも切る
- フィルターを取り外し、掃除機でホコリを除去
- 中性洗剤を水で薄めた溶液を準備(洗剤:水=1:10程度)
- 柔らかい布に洗剤溶液を含ませ、固く絞る
- 吹き出し口やルーバーを優しく拭き取る
- 水拭きで洗剤分を完全に除去
- 十分に乾燥させてからフィルターを取り付ける
市販のエアコンクリーナースプレーの使用は、メーカーが推奨していません。洗浄スプレーの使用により内部部品が破損し、水漏れや電気部品の故障、最悪の場合は発火の危険性があるためです。
自分では清掃できない危険な範囲
以下の部分は専門知識と技術が必要なため、一般の方が清掃を試みるのは危険です。
- 熱交換器(アルミフィン)の奥深く
- 送風ファン内部
- ドレンパン周辺
- 電装部品周辺
- お掃除機能付きエアコンの分解が必要な部分
業者に依頼すべきケースと料金相場
プロのクリーニングが必要な状況
以下の状況に該当する場合は、専門業者によるクリーニングを強く推奨します。
- エアコンから強いカビ臭がする
- 黒い斑点やカビが目視で確認できる
- 吹き出し口の奥にカビが見える
- お掃除機能付きエアコンである
- 3年以上クリーニングを行っていない
- 家族にアレルギー症状が見られる
2025年最新の料金相場
エアコンクリーニング業者の料金相場は、エアコンのタイプによって大きく異なります。
エアコンタイプ | 料金相場(2025年9月現在) | 作業時間の目安 |
---|---|---|
壁掛け型(お掃除機能なし) | 8,000円~12,000円 | 1~2時間 |
壁掛け型(お掃除機能付き) | 14,000円~20,000円 | 2~3時間 |
天井埋込型 | 15,000円~18,000円 | 2~3時間 |
室外機クリーニング | 3,300円~5,280円 | 30分~1時間 |
お掃除機能付きエアコンは構造が複雑なため、通常のエアコンより5,000円~9,000円程度高額になります。複数台依頼する場合は、1台あたり1,000円程度の割引が適用されることが一般的です。
業者選びのポイント
信頼できるエアコンクリーニング業者を選ぶ際は、以下の点を確認しましょう。
- 損害保険加入の有無
- 明確な料金体系の提示
- 清掃範囲の詳細説明
- 実績と口コミの確認
- アフターサービスの内容
効果的なカビ予防対策
日常的にできる予防方法
エアコンのカビ発生を防ぐには、日常的な予防対策が最も重要です。以下の方法を実践することで、カビの発生リスクを大幅に減らすことができます。
予防対策 | 実施頻度 | 効果 |
---|---|---|
送風運転による内部乾燥 | 冷房使用後30分~1時間 | 湿度除去によるカビ抑制 |
フィルター清掃 | 2週間に1回 | 汚れ蓄積防止 |
室内換気 | 1日数回 | 空気循環促進 |
湿度管理 | 常時 | カビ繁殖環境の抑制 |
最新のカビ予防技術(2025年)
2025年モデルの高機能エアコンには、AIを活用した自動クリーニング機能が搭載されています。これらの機能を活用することで、従来よりも効率的にカビ予防が可能になっています。
- AI自動お掃除機能
- プラズマクラスター等のイオン発生装置
- 自動乾燥運転機能
- フィルター自動清掃機能
設定温度を30度にして運転することで、エアコン内部のカビ繁殖を抑制できます。カビが繁殖できる環境は25~28度程度のため、高温設定により臭いが軽減される可能性があります。
まとめ:安全で効果的なエアコンカビ対策
エアコンのカビ落としは、安全に清掃できる範囲を理解して適切に対処することが重要です。フィルターや吹き出し口など、手の届く範囲であれば中性洗剤を使用した清拭で対応可能ですが、内部の本格的なカビ除去は専門業者に依頼することをおすすめします。
2025年現在の業者クリーニング相場は、通常のエアコンで8,000円~12,000円、お掃除機能付きで14,000円~20,000円程度となっています。料金だけでなく、保険加入状況や清掃範囲を確認して信頼できる業者を選びましょう。
最も大切なのは予防対策です。冷房使用後の送風運転、定期的なフィルター清掃、適切な湿度管理を心がけることで、健康被害を引き起こすカビの発生を効果的に防ぐことができます。エアコンのカビは健康に深刻な影響を与える可能性があるため、早期の対策と定期的なメンテナンスを実施し、快適で安全な室内環境を維持しましょう。